日本薬理学会/「第2回Digital Pharmacology Conference」大会長
岸 拓弥 先生へのインタビューを掲載します。
- 日本薬理学会関東部会様の概要
薬剤の作用機序研究を主目的とする学術団体である日本薬理学会(医学・薬学研究者が主に所
属)において、昨年からの新たな取り組みとして、研究内容だけでなく開催形式においてもデジタ
ル技術にフォーカスを当てた「Digital Pharmacology Conference」を開催している。今回はその
第2回として、日本薬理学会関東部会と同時開催で行った。
- どのような方が参加されましたか?
医師50名、薬剤師80名、学生20名の計150名
- GAIA TOWNをご利用いただくに至った背景やその目的を教えてください。
午前中は対面形式で、午後は大会長の意向によりメタバース形式で行うこととなった。大会長がこ
れまでGAIA TOWNでの学術集会を2回経験し、メタバースの教育・医療への応用に関する活動
を行なっていることもあり、GAIA TOWNの活用に至った。
- GAIA TOWNを利用することになった決め手はなんですか?
メタバース開催にあたり、GAIA LINK社含む3社によるプレゼンを受け、予算だけでなく実施でき
る内容で最も評価が高かったのがGAIA TOWNであった。事前の体験セッションが長期間実施で
き、会場のセッティングも企画側の自由度があり、何よりテクニカルなサポート体制の充実が群を
抜いて素晴らしかった。
- Team Suiteをどのように利用されましたか?
会議室4部屋を通常の学会での講演室のように使用し、小部屋18部屋をグループワークスペース
や学会・協力団体紹介部屋、さらに各研究室の紹介(研究室の公開会議を行い、参加者が自由
に見学)部屋として使用した。また、雑談スペースは企業広告をモニターに表示し、パブリックス
ペースのP Cには参加者の「X」アカウントプロフィールページを表示した。
- ご利用いただき、どのような効果が得られましたか?
まず何より、参加者が対面形式の学会や既存のWEB学会とは異なり、楽しく参加し討論が活発
になったことである。アバターであるがゆえの、いわば「仮面舞踏会」効果のような、立場や世代を
超えた議論が各会場で行われた。これは大会長として一番驚いた点である。若い世代からも「普
通ならあの先生にこんな質問できないんですが、なぜかメタバースだとできた」という声を多数い
ただいた。また、講演会場では複数モニターを使用できるため、討論中にURL表示がその場で行
えることも有用であった。普段はデジタルが苦手そうな世代の先生方も、楽しんで参加し操作して
くれた(意外とその世代の方がアバターにこだわっていたのは面白かった)。最後は参加者全員で
踊って終わるという、リアルな学会ではあり得ない弾け方もできた。事前の参加が可能だったこと
も有用であり、各セッションの打ち合わせが開催1週間前から活発に(夜中も)行われており、まる
で開催日だけではない「・・週間」のようなイベントになった。
- ご利用いただいた皆様や内外の反響はいかがでしたか?
驚くほど好評で、ぜひ今後もやってほしいとの声が多かった。操作法などに関する要望はほぼな
く、ユーザビリティも高い印象を受けた。
- 今後GAIA TOWNを活用して取り組みたいことや実現したいことを教えてください。
医学系学術集会への活用はもっとやっていきたいと思った、既存のオンライン開催プラットフォー
ムや、中途半端なハイブリッド開催は、コストがかかるだけでなく参加者の盛り上がりに欠けると
感じており、メタバースはその問題を払拭できる可能性がある。特に議論の盛り上がりはリアル開
催よりも大きいのではないだろうか。また、開催日だけにこだわらず365日学会のようなものや、サ
ブスク学会もメタバースなら可能だと思っている。学会という団体や医局・研究室そのものを
GAIATOWNに作ってしまうのもいいのではないだろうか。人材育成やリクルートの観点でも活用
しがいがある。さらに、医療活用という面で、デジタルツインズのような自分のアバターを客観視す
ることで、このままだとなってしまう10年後の自分や、治療を受けた場合の10年後の自分とメタ
バース空間で対面できるようなスペース(例えは違うが、臨死体験のようなもの)は、疾患啓発や
治療意欲向上につながると期待している。
- 弊社とVirbela/GAIA TOWNへのご要望がございましたら教えてください。
サポート体制が非常に手厚いので、大変助かります。また、コスト面でも割安だと思います。今後
ますます医療系への関わりを増やしていってほしいと思います。
日本薬理学会関東部会
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