Self-Determination Theory 自己決定理論
自律性:従業員が自分のアバターやワークスペース、また、彼らが取り組んでいるプロジェクトさえも、自由にカスタマイズできるようにする。
能力:明確なガイドラインと、使いやすいインターフェイスを提供することで、ユーザーが自身を有能だと感じられる。
関連性:社会的交流とコミュニティ形成を奨励する。
Nudge Theory ナッジ理論
建築物の選択:人々を有益な方向へ導く環境デザイン。例えば、孤立したスペースよりも、アクセスしやすいコラボレーションスペースなどが、それである。
※ナッジ理論とは、「人々が強制的にではなく、よりよい選択を自発的に取れるようにする方法」を生み出すための理論です。(https://product-senses.mazrica.com/senseslab/tips/what-is-nudge-theory)
「nudge」は英語で「軽くひじ先でつつく、背中を押す」ことを意味します。
ナッジの目的は、行動を宣言したり強制したりせずにちょっとしたきっかけを与え、本人が無意識によい選択をするように誘導することです。(https://www.kaonavi.jp/dictionary/nudge/)
Reciprocity 相互関係
何らかの形で報酬を与えるなどして、知識の共有などの行動を奨励し、ギブ・アンド・テイクの文化を築く。
Heuristic Processing ヒューリスティック処理
シンプルさ:キャンパスを直感的にデザインし、「少なければ少ないほどいい」という、よく知られたヒューリスティクス(経験則)を活用する。
親しみやすさ:ユーザーにとってなじみのある要素を統合することで、ナビゲーション(移動・操作)と交流が容易になる。ドア、椅子、プレゼンテーション・スクリーンなどの視覚的な特徴を利用し、実世界の機能を仮想的なアナログにマッピングすることで、説明やトレーニングをほとんど必要としない。
※ヒューリスティック処理とは、必ずしも正しい答えではないですが、経験や先入観によって直感的に、ある程度正解に近い答えを得ることができる思考法です。「経験則」と同義であるとも言われます。(https://shoyo3.hatenablog.com/entry/2021/08/14/120000)
心理学におけるヒューリスティックスとは、先入観や経験に基づく思考法。計算によって論理的に解決する手順「アルゴリズム(algorithm)」の反対です。(https://studyhacker.net/what-is-heuristics)
Spatial Cognition 空間認知
ウェイファインディングの原則:行動心理学を活用して、直感的に操作できる空間をデザインする。従業員が仮想空間を動き回ることを支援するために、目印、明確な道、標識を提供する。
認知地図:空間の精神的表現の発展を促進する。ユーザーは、メタバースを効果的にナビゲート出来る認知地図を形成できるはずである。
空間記憶:人間の空間記憶能力を活用した空間をデザインする。例えば、関連する部門やリソースを近くに配置することで、人々が自分の位置をよりよく記憶できる。
類似記号論:仮想世界におけるアフォーダンスのデザインは、現実世界における人工物に似ている。例えば、仮想世界のリソースは、キャンパス、建物、部屋に分類される。これらのリソースの異なるセットにアクセスするには、ユーザーはアバターをコントロールして、それら人工物の間を歩き、出入り口を通り抜け、エレベーターに乗ったりする。部屋の広さは、利用可能なリソースを使った場合の最適な人数を示している。しかし、これらはすべて、ユーザーの行動を導くための、実世界の知識に基づいた、視覚的なメタファーに過ぎない。
※ウェイファインディングシステム(Wayfinding)とは、建築物などにおいて、部屋の名称を記した記名サインやサインシステムなど、その環境にある構成要素等を通じて人を目的物に誘導する手法の総称です。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0)
※認知地図とは,空間構造や場所に関する記憶によって脳内に生成される地図のことです。(https://www.cst.nihon-u.ac.jp/research/gakujutu/56/pdf/G-18.pdf) 学習の際に、生体が頭の中でイメージしている空間や情報についての構造を図式化したものであり、頭の中の地図のようなものであるという例えに従って「認知地図」となずけられています。(https://viuoscience.com/latent-learning/#S-S)
※アフォーダンスとは、環境のさまざまな要素が人間や動物に影響を与え、感情や動作が生まれることです。(中略)主に生態光学や生態心理学に分野で使われています。(https://ferret-plus.com/words/923)
Immersion 没入
フロー状態:チクセントミハイの「フロー」の概念で理論化されているように、深い集中を可能にするタスクと経験をデザインする。スキルレベルに合った没入型タスクにより、従業員は意欲を維持することができる。
存在すること:「そこにいる」という感覚を促すことで、より深い関わりを育む。これは
高精細なグラフィック、リアルなアバター、リアルタイムのインタラクションによって行われる。
多感覚フィードバック:聴覚的・視覚的フィードバックを活用し、没入感を深める。そうすることで、より自然な行動ができるようになり、学習・記憶効果も高まる。
※フロー状態とは、時間が経つのを忘れるほど作業に没頭し、外から受ける刺激にも気づかなくなる状態のことです。 仕事でフロー状態に到達すると、集中力、創造性、集中力が高まるだけでなく、とても気持ちがいいものです。(https://asana.com/ja/resources/flow-state-work)
Embodiment 具現化
具現化された認知:私たちの認知は私たちの身体的経験に深く根ざしているという、心理的原則を活用している。ユーザーに人間の動きを擬態したアバターを操作させることで、より自然で魅力的な体験を生み出すことができる。
パーソナルアバター:従業員が自分のアバターをパーソナライズできるオプションを提供することで、より深い具現化と所有の感覚を促す。
仮想空間における身体性:バーチャル・ホワイトボードやジェスチャーベースのコントロール要素を導入することで、従業員が「身体的に」環境と相互に影響を与えるようにし、バーチャルな体験を現実世界の行動に根付かせる。
Combined Approaches 複合的アプローチ
具体化された社会的証明:具体化と社会的学習理論を併用する。部長がアバターになってバーチャルな講演をする姿は、権威と社会的証明をバーチャル環境に与えることができる。
空間的行動ナッジ:空間デザインを、行動を誘導する後押しとして利用する。例えば、コラボレーション・スペースを中央に配置し、アクセスしやすくすることで、チームワークを奨励する。
※ソーシャルプルーフとは、心理学用語で「社会的証明」、自分の考えや行動に妥当性を持たせようとすることです。ある一定の状況下において、人間は周囲の行動や意見を見て、行動を探り、思考する習性があります。たとえば、行列ができている店を見た時に「列ができるほど人気があるということは、よい店である」と推測します。(https://www.turbine.co.jp/marketing-words/social-proof)
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